この住宅は、大阪市帝塚山の北東に位置する。閑静な住宅と古くからの町家的な民家が混在する地域である。 この敷地は東側および、北側にかけての2方を約3.8mの隣家の塀に囲まれた特徴のある敷地であり、敷地西側には低層の木造民家が狭小に軒を連ねている。 この条件の中で西側に建築の壁を意図的に立ち上げることにより、3方を建築の壁で囲うコートハウス方式を採用した。 平面計画は、機能的かつ意図的に配した路地により東側隣家の塀に沿って建物へと導いている。また敷地奥に生活の機能を凝縮させ、建物と前面道路との間にパティオを中心とした開放的な空間を実現している。